インテル長友のプレーを支える中学時代の指導法
インテル長友佑都選手を中学時代に教えたのが井上博先生。愛媛県新居浜市の河川敷グラウンドで当時と変わらぬ指導法で、サッカーを教えています。指導で大事にしていることで一番は自主性。それからメンタルと走り。技術・戦術はあまり教えないといいます。

長友以降も全国級の選手が育成
明治大学サッカー部の補欠から5年でインテルの選手になった長友選手は、中学時代を振り返って「成長するための土台を作ってもらった」と語ります。井上先生にとって長友選手は最初の教え子。当時から指導法は変わりません。それでも、長友選手以降も全国級の選手が育っています。
実際にその練習を見てみました。すると「試験が終わって今日からやっとサッカーができるんだろ。サッカーをやれてうれしい気持ちが全然伝わってこない」と、円陣を組んだ中学サッカー部員を前に気合を入れるという古めかしい手法です。
練習の様子を見ると、どの選手も30mを楽々と超えるキック力。紅白戦が始まると、目を見張る大胆なプレーが繰り出されます。それでも、井上先生が指導するのは相変わらず「それで全力か」「サッカーをやれてうれしくないのか」という精神論ばかりです。
インテル長友のプレーの原点がある
しかし、練習の進行には口を出していません。じつは練習内容は、昼休みに全部員で集まって決めています。先生が見逃しても、気を抜いたプレーがあると選手同士で厳しく指摘。入学したころは「本当に長友を教えたのか」と疑うものの、続けていくうちに「なるほど」と思うといいます。
大切なのは自主性。サッカーができる喜びを常に感じながら、自分でどうやって上達するかを自発的に考えて練習する…そこが大切なのでしょう。
それから、ピンチやチャンスを前にしても力を発揮できるメンタルと、試合終了間際でも、ピンチを切り抜けてチャンスをものにする走り。そこにこそ、インテル長友選手のプレーの原点があるといえるでしょう。
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