早生まれはスポーツに不利というのはウソなのか
早生まれは4月始業の小中学校ではクラスの中でも体の成長が遅くなるため、スポーツには不利だというのが通説です。しかし、ブラジルW杯の日本代表メンバーは、早生まれが23人中10人もいました。はたして、早生まれはスポーツに不利というのはウソなのでしょうか?
早生まれが日本代表では増加傾向
幼少期、身体の成長や運動能力で4月始業の学年の中で後れをとりやすいのが早生まれ。うまい選手ほど指導も厚くなるため、早生まれはチームスポーツで不利になりがちといわれています。
しかし、ブラジルW杯の日本代表のメンバーは違いました。1月生まれは今野、遠藤、長谷部、柿谷、2月生まれは青山、3月生まれは川島、権田、内田、酒井(高)、香川。過去5大会の代表では、1998年のフランスW杯で3人だった日本育ちの早生まれは、増加傾向にあるのです。
しかし、実際、Jリーグの選手も早生まれの比率が低いのが現状です。4月から翌年3月という学年単位で見たとき、誕生月が遅いほど人数が減ります。サッカー日本代表が異質の傾向を示しているのです。
早生まれは代表クラスならチャンス
じつは、代表クラスに関して早生まれは、育成年代からいろいろな刺激を受けるチャンスがあります。サッカーの年代別大会には17歳以下のU17W杯、20歳以下のU20W杯、23歳以下のオリンピックがあって、年齢制限の分けめは1月1日なのです。
そこで、主体となる学年より1つ上の学年の早生まれの選手が発掘されるというわけ。実際、2003年には早生まれだけをキャンプに呼ぶプロジェクトが行われました。早生まれは国際経験を積む機会に恵まれやすいのです。
小中学校の環境では、体力的に劣る早生まれはおのずと脱落するもの。しかし日本代表のデータは、伸びしろを観察しながら子どもと向き合えば、早生まれでも成長することを示しています。スポーツの現場での指導法を見直すべきなのかもしれません。
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