運動のエネルギー源は持続時間で変わってくる
運動のエネルギー源は持続時間で変わってきます。エネルギーを生み出す栄養素はほとんどは糖質と脂質です。この糖質と脂質の比率が、運動の持続時間で変わってきます。運動の初期段階では糖質の利用率が高まり、30分以上経過してようやく体脂肪が運動のエネルギーの主役になるのです。
運動のエネルギーを解糖で産出
通常の食事を摂って軽い運動を行っている状態では、エネルギーを生み出すための脂質と糖質の燃焼比率は1対1です。この状態のときに、強い運動をすると糖質の利用率が高まってきます。
運動の初期の数分間は酸素の供給が十分ではないため、運動のエネルギーを酸素を必要としない解糖によって手っ取り早く産出。解糖とは糖質から乳酸を作る作用のことを意味します。
このため血中の乳酸が増え、さらにそれが脂肪の分解を抑えるため、糖質中心のエネルギー供給となるのです。じつは脂肪などに保存されている脂質はほとんど出番がありません。
運動でエネルギー源が枯渇する
運動が3~4分以上継続してくると、今度は血中脂肪のエネルギー源として利用され始めます。一方で血液中の糖質や貯蔵糖質であるグリコーゲンは、初期に利用されてしまうため不足し始めるのです。
こうして血中脂肪が不足してようやく、体脂肪がエネルギーの主役となります。このため、体脂肪を減らしたい人は、体脂肪がエネルギー源の主役となるまで運動を続ける必要があるということ。30分以上持続して運動すると効果があるといわれています。
しかし、極めて長時間の運動が行われると、エネルギー源となる血中の糖質および肝臓や筋肉のグリコーゲンがついには枯渇。糖質を作るために血中や対組織内のアミノ酸やタンパク質まで動員されるに至ります。
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