男女の違いは人類の狩猟採集生活で培われたもの
ものの見え方は男女の違いがあります。最新の研究によると、女性は色の違いを見分けることにすぐれ、男性はすばやく動く物体を追うことが得意ということがわかっています。このような進化的適応の男女の違いは、人類が狩猟採集生活を送っていた過去と関係しています。
男女の違いは狩猟採集生活に関係
ニューヨーク市立大学の研究では、若年被験者に一連のテストを実施して男女の違いを明らかにしました。女性は色のスペクトルの中央にある「青・緑・黄」の識別において、男性よりすぐれていることがわかったのです。
一方で、細部のすばやい変化を遠くから捉える能力は男性がすぐれていました。とくに点滅する光の列の幅がより狭く、点滅の速度がより速いものを見分ける能力にすぐれていたのです。
この男女の違いを研究チームは、人類が狩猟採集生活を送っていた過去に関係しているとしています。採集者であった女性の視覚は、野生の木イチゴなど手近な動かない物体の認識により適応した可能性があるのです。
男女の違いは採集者と狩猟者の違い
一方、狩猟を行っていた男性の祖先は、捕食者や獲物を遠くから見つけ、識別することに長けていなければなりません。この採集者と狩猟者の違いが、男女の違いとして残っているわけです。
すなわち、女性は「色」に反応しやすいということ。一方の男性はいわば「動き」に反応しやすい生き物になります。これが小さいころ、女子はきれいな色の花が好きで、男子は動く乗り物が好きという男女の違いの理由です。
このため、男性が女性を追いかけるときも動くものに気が行きます。だからこそ、女性はピアスやネックレスなどの動くアクセサリーを身に付けるようになったのです。アフリカの部族しかり、女性のポニーテールしかり…。大きな胸に惹かれる男性が多いのは、それが「揺れる」ことに興味を示しているのです。
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