肩鎖関節を脱臼したという五郎丸はどんなケガ?
2016年シーズンから世界最高峰のラグビーリーグ・スーパーラグビーに挑戦中の五郎丸歩選手が、日本代表ともいえるサンウルブス戦で右肩を負傷退場。肩鎖関節脱臼の手術をすることとなり、全治12週間で今シーズンは絶望的です。はたして肩鎖関節脱臼とはどんなケガなのでしょう?
肩鎖関節が肩甲骨と体幹をつなぐ
肩甲骨は背中側にあり、逆三角形をした左右一対の平らな骨です。肩甲骨を体幹の骨格につなぎ止めているのは鎖骨のみ。この鎖骨と肩甲骨をつないでいる関節が肩鎖関節になります。
ただし、関節という意味では肩甲骨には複数の関節があります。肩鎖関節のほか、胸郭とを結ぶのが肩甲胸郭関節、上腕部とを結ぶのが肩甲上腕関節です。
関節というと骨と骨が軟骨を解して接するのが普通ですが、肩甲胸郭関節では肩甲骨と胸部は直に接しているわけではありません。僧帽筋や菱形筋といった筋肉で安定性と可動性を保っています。
肩鎖関節脱臼は少なくとも靭帯断裂
つまり、肩甲骨まわりの骨格を真上から見下ろすと、腕側に伸びた鎖骨の先に肩鎖関節が存在。肩甲骨は肋骨から浮いた上体で鎖骨からぶら下がっているのです。
そして、スーパーラグビーに挑戦中の五郎丸が負傷したのは肩鎖関節の脱臼。まさに体幹と腕をつなぐ唯一の関節ということです。コンタクトスポーツで多い外傷の1つになります。
捻挫や亜脱臼であれば患部の固定などで治ることがありますが、今回の肩鎖関節脱臼は、少なくとも肩甲骨と鎖骨をつないでいる靭帯が断裂しています。この靭帯の修復のために手術が必要になるのです。
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