「口すぼめ呼吸」で長く吐くトレーニングをする
生命を維持するために、1日に2万回もしているという呼吸。呼吸の仕方が悪ければ、健康に悪影響が出るのも当然でしょう。とくに私たち現代人は、とかく浅い呼吸になりやすい傾向があります。そこで、息を長く吐くトレーニングになる「口すぼめ呼吸」のやり方を紹介しましょう。
口すぼめ呼吸は息を細く長く吐く
海に潜って漁をする海女さんには独自の呼吸法があります。海から上がってきた海女さんが息を吐くとき、口笛のような音がするのです。これは代々伝わる伝統的な呼吸法で、磯笛と呼ばれます。
磯笛を10回ほどを吹くと呼吸が落ち着くため、繰り返し海に潜っても疲れにくいといいます。この磯笛こそが、理にかなったすばらしい呼吸法なのです。じつは、呼吸のリハビリの1つに「口すぼめ呼吸」という方法があります。
これは唇を尖らすような形で息を吐く呼吸法。まさに磯笛と似た呼吸法です。口すぼめ呼吸は、2秒かけて鼻から息を吸ったあと、口をすぼめて6秒かけて口から息を吐きます。息を細く長く吐くことがポイントです。
口すぼめ呼吸は磯笛と同じ原理
口すぼめ呼吸は10回ほど繰り返します。口をすぼめることで吐く息に圧力がかかり、空気の通り道である気道が広がるため、呼吸がとても楽になるというトレーニングです。
海女さんの磯笛も口すぼめ呼吸と同じ原理。息を細く長く吐くことで、圧力で気道を広げていたと考えられます。つまり、海女さんは磯笛という呼吸法で楽に呼吸していたわけです。
私たちのふだんの呼吸は、吸う時間と吐く時間の比率が「1:2」が基本。それを口をすぼめることによって、より長く吐くトレーニングになるのが口すぼめ呼吸。その比率が「1:3~5」になるのです。
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