皮下脂肪を落とすだけで腹筋を割る方法とは?
お腹の奥のほうにある内臓脂肪はすぐに減らせる一方で、お腹の表面にある皮下脂肪は落とすのに時間がかかります。しかし、この皮下脂肪を落とせたら腹筋を割るのは簡単。そもそも腹筋は割れているものだからです。皮下脂肪を落とすだけで腹筋を割る方法を紹介します。
目次
皮下脂肪を落とすと腹筋は割れる
脂肪には大きく、皮下脂肪と内臓脂肪があります。ダイエットでよく耳にする内臓脂肪は、内臓のすき間についた脂肪のこと。血管に入り込みやすく、生活習慣病の原因にもなります。
一方の皮下脂肪は、皮の下に待っている脂肪のこと。じつはどんなに腹筋が発達していても、皮下脂肪が付いていると腹筋を割ることはできません。
そもそも腹筋は割れているもの。肋骨の下から恥骨までつながっている左右2本の腹直筋に、腱画というヨコの線が入っているのです。腱画はタテに長い腹直筋をヨコに区切って、短い範囲で収縮させることを可能にしています。
実際、かなり腹筋が発達している力士のお腹が割れていないのは、お腹まわりにたっぷり付いた皮下脂肪のせい。皮下脂肪を落とすことで腹筋は割れて見えるのです。
皮下脂肪を落とす方法が有酸素運動
逆にいえば、皮下脂肪を落とすだけで腹筋を割ることは可能。ただし「内臓脂肪は普通預金で、皮下脂肪は定期預金」とたとえられるように、内臓脂肪は空腹時などに燃焼しますが、皮下脂肪を落とすには時間がかかります。
そして、皮下脂肪を効率的に落とす方法が有酸素運動。皮下脂肪を燃やすには、無酸素運動である100mダッシュを20回やるよりも、有酸素運動である20分以上のウォーキングをしたほうが効果的なのです。
とはいえ、皮下脂肪は単なる邪魔者というわけでもありません。たとえば相撲なら、立ち会いの激しい衝突の緩衝材としての役割を果たしています。ある程度の皮下脂肪は必要なのです。
有酸素運動が皮下脂肪を落とす理由
有酸素運動が皮下脂肪を落とす理由は、使う筋肉とエネルギー源の違いにあります。100mダッシュは瞬発的な動きをする「速筋」が使われるのに対して、ウォーキングで使われる筋肉は「遅筋」です。
そして、速筋と遅筋ではエネルギー源が違います。速筋は、筋グリコーゲンという筋肉内の糖分をおもに使用。脂肪はほとんど使われません。一方の遅筋は、肺から取り入れた酸素で脂肪を燃やしてエネルギーにするのです。
このため、速筋を使うトレーニングが無酸素運動、遅筋を使うトレーニングが有酸素運動と呼ばれます。だからこそ、皮下脂肪を落とすには有酸素運動が効果的なのです。
皮下脂肪を落とす筋トレもある
皮下脂肪は近くにある筋肉を動かして刺激を与えると、ピンポイントで落とすこともできます。皮下脂肪は文字どおり、皮膚の下に付いた脂肪のこと。その近くにある筋肉となると腹直筋になります。
さっそく腹直筋に対して刺激を与えて皮下脂肪を落とす筋トレを紹介しましょう。8カウント数えながら行います。立っても座っても構いません。軽く背筋を伸ばした姿勢から、腹直筋に力を入れながら1~4カウントで軽く背中を丸めていきます。背中を丸めたらその姿勢をキープして、5~8カウントで腹直筋にさらに力を入れるのです。
手は腹直筋に置いて筋肉が硬くなっているかを確認。息は普通に呼吸してください。8カウントで元の姿勢に戻ります。これを10回繰り返してください。1か月で皮下脂肪に効果が現れるでしょう。筋トレ自体は簡単なので、1日に何回やってもOKです。
皮下脂肪をつまんで落とす方法
皮下脂肪をつまんで落とす方法もあります。というのも、皮膚をつまむと皮膚の下に血液やリンパなどが流れ込み、つまんだ皮膚を戻すと今度はそれが押し流されるため。血行やリンパの流れがアップして、皮下脂肪が燃えやすくなるのです。
皮下脂肪をつまんで落とす方法は、親指と人差し指の指先で両手の指先を当てて行います。皮下脂肪をつまむように指先の真ん中に皮膚を寄せてください。その皮膚を大きく引っ張り上げたら、手を離して元に戻します。「つまむ・引っ張る・戻す」を1秒ずつリズミカルに、1か所20回ずつです。
つまむ場所はみぞおちの下の左右両側、へその左右両側、そしてへその下10cmの5か所。あくまでも皮下脂肪の下にすき間を作ることが目的なので、あまり強く引っ張り上げないように注意しましょう。
皮下脂肪の落とし方に男女差がある
じつは、皮下脂肪の落とし方には男女差があります。というのも、女性ホルモンは余ったカロリーを皮下脂肪に誘導しやすく、そのぶん内臓脂肪が溜まりにくいという特徴があるからです。
なかでも、皮下脂肪が誘導されやすい場所が妊娠と出産に関わる下腹部。このため女性は、下腹部の皮下脂肪を中心に太る性質があります。これが皮下脂肪型肥満。その形から洋なし型肥満とも呼ばれます。
もともと落とし方が難しい皮下脂肪が、とくに溜まりやすいのが女性というわけ。皮下脂肪の落とし方の男女差は女性ホルモンと深い関わりがあるのでした。ちなみに、閉経後に女性ホルモンが減ると、女性は内臓脂肪が溜まりやすくなります。
脂肪はまず皮下脂肪に蓄えられる
体の中にある脂肪は、一部は体を作る成分となり、一部はエネルギーとして使われ、残った脂肪が脂肪細胞に蓄えられる仕組み。この脂肪細胞に蓄えられる最初の選択肢が皮下脂肪です。
このように体の中に蓄積していく脂肪は、まず皮下脂肪に蓄えられます。そして、運動のエネルギー源である糖質が枯渇すると、この皮下脂肪が血液中に放出されてエネルギー源となるのです。
しかし、皮下脂肪でまかないきれなくなると、今度は内臓脂肪として蓄積。肝臓や心臓に多量の脂肪が溜まってしまうと、重い病気を引き起こします。いいかえれば、皮下脂肪に脂肪が蓄積しているあいだは安心。内臓脂肪に蓄積するようになったら黄信号なのです。
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