腹斜筋と腹横筋が働くから背中は丸く曲げられる
一般に腹筋といわれる筋肉は、腹直筋と外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の4種類。互いに折り重なって作用しています。いわゆるシックスパックといわれる割れた腹筋は、お腹の前面を覆う腹直筋のこと。腹直筋は体を屈曲させますが、腹斜筋と腹横筋が働くからこそ背中は丸く曲げられるのです。
内腹斜筋と腹横筋がインナーマッスル
腹筋でもっとも表層にあるのは腹直筋。腹斜筋はその奥にあります。腹斜筋には2種類あり、表層が外腹斜筋で深層が内腹斜筋。そして、最深層にあるのが腹横筋になります。ちなみに、内腹斜筋と腹横筋がインナーマッスルです。
腹直筋は肋骨下部と恥骨を結ぶタテに長い2本の筋肉。それが中央を通る白線という腱性の組織でつながっています。この大きな筋肉が作用することで、人間は上体を前屈させることができるのです。
ただし、上体を前屈させるときに働いているのは腹直筋だけではありません。腹斜筋と腹横筋もしっかり作用しています。というのも、腹直筋の両サイドはインナーマッスルである内腹斜筋と腹横筋につながっているからです。
内腹斜筋と腹横筋の働きで丸く曲がる
そして、体を前屈させるときには内腹斜筋と腹横筋が腹直筋を体幹の奥へ引き込んでいます。ここで内腹斜筋と腹横筋が引き込むことなく収縮すると、腹直筋の収縮は直線的になって体幹はまっすぐ前傾してしまうでしょう。
しかし、内腹斜筋と腹横筋がしっかり引き込みながら収縮することで、腹直筋の収縮方向が曲線となり、体幹は曲がりながら前屈できるようになるというわけ。背中を丸く曲げられるのは、内腹斜筋と腹横筋の働きが重要なのです。
このため、腹筋運動などで腹直筋を鍛えようとするときには、内腹斜筋と腹横筋をしっかり収縮させることがポイントになります。こうすることで、タテに長い腹直筋をまんべんなく鍛えることができるのです。
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