シックスパックは6つに割れるとは限らない!?
いわゆる腹筋は腹直筋という筋肉です。この腹直筋、いくつあるかご存じですか? シックスパックともいわれる6つに割れるイメージですが、じつはタテに2本だけ。ヨコに割れているのは腱で押さえつけられているためです。しかも、その数は人によって違っているのでした。
シックスパックが果たす役目
腹直筋は、肋骨の下から恥骨までつながっている、お腹の真ん中を縦に覆っている筋肉。左右2本の平たく長い筋肉です。2本の腹直筋の間は左右両側からの筋膜線維が、白線と呼ばれるタテの線を形作ります。
腹直筋のヨコの線を作っているのは腱画という腱です。腱画はタテに長い腹直筋をヨコに区切ることで、短い範囲で収縮させる役目を果たします。シックスパックによって上部や下部だけを強く働かせたり、それらをまとめて大きな力を発揮したりというコントロールが可能になるのです。
この腱画は、じつは腹直筋の表側にしかありません。筋肉の裏側に回ると、腹直筋の筋繊維はタテにずっとつながっているのです。
シックスパックの形は十人十色
シックスパックは、腹直筋が中央で大きくふくらまずに平らな形になるという役目も果たします。腹直筋を含む腹筋群が、全体として腹部の内臓を包み込む腹壁としても機能しているため。腹直筋の中央が上腕二等筋のように大きくふくらんでしまうと内臓を圧迫してしまうからです。
そして、腱画の数や位置は人それぞれ。「3」がもっとも多くて60%ほど。「4」という人が30%、「2」しかない人も10%弱も存在します。シックスパックという言葉のとおり、腹筋は6つに割れる人が多いものの、8つや4つの場合もあるということです。
一般的には、腱画のうち2つはへそより上、1つはへその高さ、腱画が4つある場合はへその下にあります。実際、ボディビルダーなどの割れた腹筋を見てみると、シックスパックの形は十人十色。位置や間隔、本数などはバラバラであることに気づくはずです。
シックスパックには体脂肪率が重要
シックスパックが6つかどうか確認するには、まずは腹直筋を浮き上がらす必要があります。とはいえ、単に腹直筋を鍛えるだけでは無理。シックスパックを手に入れるには体脂肪率を下げる必要があるのです。
具体的には、体脂肪率10~15%ならシックスパックの上部4つが出現します。そして、体脂肪率10%以下になれば、シックスパックすべてが確認できるようになるでしょう。
シックスパックを最短で手に入れるなら、体脂肪率を下げることが最重要。食事制限と運動を組み合わせるのがベストです。食事制限でエネルギー収支をマイナスにしながら、基礎代謝が低下しないように継続的に筋トレします。
シックスパックは内臓下垂に注意
シックスパックを目指すときに気をつけたのが内臓下垂です。内臓下垂とは、胃や腸などの内臓を正しい位置にキープする役目のインナーマッスルが衰えて、本来の位置から下に下がっている状態を意味します。
内臓下垂のまま体脂肪率を絞っても、美しいシックスパックは手に入りません。まずは自分が内臓下垂かどうかをチェックしましょう。お尻に手を添えて立ち、そのままの姿勢でかかとを床から離さずにしゃがんでみてください。
内臓下垂の場合、下がった内臓がつっかえ棒になって、うまく座ることができません。美しいシックスパックのための内臓下垂の解消には、インナーマッスル腹筋の筋力アップが必須です。
美しいシックスパックになる筋トレ
そこで、インナーマッスル腹筋を鍛えて、美しいシックスパックを手に入れるための筋トレを紹介しましょう。ターゲットとなるのは腹横筋という、お腹をコルセットのように包んでいるインナーマッスル腹筋です。
仰向けになってひざを立て、床に足の裏がつくようにしたら準備完了。おへその1cm下を1cmへこますように軽く力を入れます。そして、お腹をへこませたまま上半身をゆっくり起こしてへそを見るようにするのです。
8カウントを数えながら「1~2」で上体を上げて「3~4」でキープ。「5~8」で上半身をゆっくり下ろします。これを5回繰り返すのです。朝晩に1セットずつ行ってください。美しいシックスパックの前提となる内臓下垂を解消できます。
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