食物繊維はとりすぎで便秘が悪化する場合もある
便秘には食物繊維を摂るとよいというのが常識となっています。しかし、食物繊維のとりすぎでかえって便秘が悪化する場合もあるのです。食物繊維をとりすぎてよいのは、まだ便秘ではない予防段階の話。便秘のときは、食物繊維のとりすぎに注意しなければならないのでした。詳しく見ていきましょう。
食物繊維のとりすぎは予防に効果
多くの人が悩んでいる便秘。薬やマッサージなど便秘によいとされるものはいろいろありますが、便の元となる食事も大切な要素になります。そして、便秘の食事でよくいわれるのが、食物繊維がよいという話です。
たしかに、便秘に食物繊維がよいというのは間違いではありません。ただし、食物繊維をとりすぎてよいのは、まだ便秘になっていない段階の話。食物繊維は便秘の予防に効果を発揮するのです。
具体的には、食物繊維をとると便のボリュームが増量。大腸のぜん動運動が活発になるため、便秘の予防につながるのです。しかし、すでに便秘となって大腸に便やガスが詰まっている人の場合は話が違ってきます。
食物繊維をとりすぎると便秘が悪化
便秘のときに食物繊維をとりすぎると、かえって便秘の症状を悪化させることがあるのです。食物繊維は分解されるときにガスをたくさん発生させます。この腸内細菌が出す水素やメタンには大腸の動きを遅くさせる働きがあるのです。
すると、大腸の働きがますます悪くなってしまいます。こうして、便秘が悪化することがあるのです。しかも、便秘になると腸内細菌が便に触れている時間も増加して、ますますガスが発生。便秘の負のスパイラルがおきてしまうのです。
このため、便秘のときは食物繊維のとりすぎに注意。むしろ、おかゆやうどんなど消化吸収のよい炭水化物を摂るのが便秘の食事としては正解です。食物繊維は便が出るようになってからとるようにしましょう。