食物繊維のとりすぎで注意すべきは不溶性だった
便秘は女性のおよそ3割が悩んでいるという国民病ともいえるもの。そんな便秘の解消には食物繊維がよいとされています。しかし、食物繊維が便秘によいのは半分は正解で、半分は間違いです。じつは食物繊維には水溶性と不溶性が存在。このうち、食物繊維のとりすぎで注意すべきは不溶性なのでした。
食物繊維には種類があることに注意
便秘の食事には、食物繊維を多く含んだ食材がよいといわれます。しかし、食物繊維には種類があることに注意しなければなりません。食物繊維には、水に溶けない「不溶性」と水に溶ける「水溶性」があるのです。
不溶性食物繊維は、胃などで消化されにくいという特徴を持っています。そのため、腸まで食物繊維が届いて腸を刺激する役割があるのです。結果的に、腸の運動を活性化してくれます。
一方の水溶性食物繊維は、便をやわらかくする役割を担っているもの。イメージとしては、腸の中を便をすべらせることになります。また、腸内の善玉菌を増加させ、環境を整える効果もあるのです。
不溶性食物繊維のとりすぎで救急車
ここで、ひどい便秘の人が不溶性食物繊維をとりすぎしまうと、逆に食物繊維が詰まってしまうことになるのです。実際、健康番組などで「便秘解消に食物繊維を摂るべし」という話を見て不溶性食物繊維をとりすぎたがために、腹痛がひどくなって救急車で運ばれた…という事例もあります。
不溶性食物繊維を多く含んだ食材としては、サツマイモやゴボウなど。便秘のときはとりすぎないように注意しなければなりません。
便秘解消のために効果的なのは、水溶性食物繊維を多めにとること。水溶性食物繊維はキウイフルーツやバナナ、リンゴなどに多く含まれています。このほか海藻などネバネバするような食品も便秘に効果的です。