瞬発力に優れた遺伝子を持つ日本人は5人に1人
これまでの遺伝子研究は病気の原因などの特定が中心でした。しかし近年、運動能力に関わる遺伝子の存在が明らかになっています。なかでも瞬発力に関する遺伝子は民族間で大きく違うことがわかってきました。なんと瞬発力に優れたい遺伝子を持つ日本人は5人に1人しかいないのです。
瞬発力に関係する遺伝子ACTN3
ACTN3という遺伝子があります。これはアスリートには欠かすことのできない瞬発力に関係する遺伝子です。ACTN3の研究で興味深いデータがあります。
オリンピックの400mリレーで4連覇を果たすなど、スプリント界で無敵を誇るジャマイカ。ジャマイカ国民のACTN3遺伝子を調べたところ、じつに全体の75%が瞬発力に優れた遺伝子を持っていました。
ジャマイカ人の4人に3人は瞬発力に優れたい遺伝子を持つということです。標準が23%で、劣っている人はわずか2%。国民の多くが瞬発力に優れたスプリンターの可能性を秘めていました。
瞬発力に優れた日本人は少ない
一方、日本人のACTN3遺伝子を見てみると、陸上選手のデータを調べたにもかかわらず、瞬発力に優れた遺伝子を持っていたのはわずか22.3%。ジャマイカ人の3分の1以下という結果になりました。
一般レベルで考えると、瞬発力に優れたい遺伝子を持つ日本人は、5人に1人いるかいないか。ジャマイカの4人に3人とは大違い。圧倒的に少ないのです。ちなみに、標準が53.3%、劣っている人は24.5%です。
ACTN3遺伝子だけを見ても、民族間で運動能力の差があることは明白。とはいえ、大切なのはACTN3遺伝子の比率が少ないことではなく、優れた遺伝子を持つ人も日本人にはいるということ。個人個人に優位性のある遺伝子の分野で能力を伸ばすことが大切なのです。
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