金縛りは夢スイッチが勝手に切り替わっておきる
ある調査によると、金縛りを経験したことのある人は日本人の4割にも上るとか。じつは、金縛りは夢スイッチが勝手に切り替わっておきるもの。夢スイッチは体の筋肉の総電源スイッチ。夢に合わせて体が動かないようにします。脳の覚醒状態で夢スイッチが切り替わるのが金縛りです。
金縛りが夢を見ているときと違う点
金縛りになった人の脳波と心電図を見てみます。金縛り状態の脳波を見ると、脳は起きている状態でした。一方、心電図を見てみると、金縛り前には体に力が入っていたのが、金縛り中は力が入っていない状態でした。つまり、脳だけ寝そこねた状態こそが金縛りの正体なのです。
じつは、私たちの頭の中に「夢スイッチ」があります。体の筋肉の総電源スイッチ、もしくはいわばブレーカーのようなもの。この夢スイッチは、夢を見るレム睡眠のときだけ作動します。夢に合わせて体が動かないようにしているのです。
金縛りが夢を見ているときと違う点は、脳の状態にあります。脳が覚醒状態に非常に近い状態です。そして、これから寝るというときに、この夢スイッチが切れた状態が金縛りなのです。
金縛りになりやすいシチュエーション
金縛りになりやすいシチュエーションもあります。まずは「不規則な睡眠時間」です。夢を見るレム睡眠が出てくるのは、一度深い眠りに入ってから。しかし、金縛りのときは起きている状態からいきなりレム睡眠になるという、特殊なレム睡眠なのです。
「長すぎる昼寝」も金縛りになりやすいシチュエーション。とくに夕方以降に長い仮眠をとってしまうと、深い睡眠が先に出きってしまいます。このため、夜寝るとすぐにレム睡眠になってしまうからです。
そして、すべてに共通するのが「仰向け寝」。夢スイッチが切り替わっても姿勢が維持できるので金縛りになりやすくなります。一方で「横向き寝」で金縛りにならないのは、夢スイッチが切り替わると姿勢が崩れて目が覚めてしまうからです。
なお、金縛りが怖い幻覚を伴うのは、恐怖と関連性の強い脳の扁桃体が活性化しているため。また、胸の重みを感じるのは、呼吸の乱れを脳が勘違いしているためだと考えられます。
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