柔道の技は足運びを体に染み込ませる練習が大切
リオデジャネイロ五輪・柔道100㎏級で世界の頂点を目指す羽賀龍之介の内股。その技はいったいどのように磨かれてきたのでしょう。羽賀選手が柔道を習い始めたのは5歳のとき。国内トップクラスの選手として活躍した父の影響で、2つ上の兄とともに横浜の道場に通いました。
柔道を始めた当時から得意技は内股
柔道を始めた当時から得意技は内股です。小中学校時代の恩師は「動きを指摘されると、練習が終わってからその部分を壁に向かってやり始めていた」と話します。「それが30分、40分とやり始める」というのです。
「父親にここがポイントだといわれたところを、覚えるまで帰らないんだな」とわかったといいます。「足の上げ方もこうだよといわれたら、そのとおりにピッと上がるまで何度も見せられる」ほどです。
羽賀選手の父親は100㎏級の前身・95㎏の選手でした。学生時代、のちにオリンピックを連覇する斉藤仁選手を破ったこともあります。得意技は内股。その神髄を息子に徹底的に教え込みました。
柔道の技の足運びを体に染み込ませる
畳にチョークで丸をつけて「足の位置はここだよ」として、足のステップの足運びを繰り返しやらせたという練習もあるといいます。「足の場所がちょっと指一本分手前」など、細かく指摘していたのです。
1㎝単位の精度で内股の足運びを体に染み込ませる反復練習。ひたすら毎日のように繰り返しました。羽賀選手も「父親に教えてもらった柔道の技なので、小さいころはずっとそれをやっていた」と話します。
ただし「あの時間は当時はきつかったしおもしろくなかった」とも。「基本的なことを、ずっと同じことを何回も何百回もやる。でもいまは、あれがあったからこそ今があるのかなと思う」と考えています。
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