肉離れの原因は中央部が太い筋肉の形状にあった
肉離れの原因は、ジャンプ動作やダッシュ&ブレーキ動作など、瞬間的に過度に強い力が加わること。とくに大腿部やふくらはぎなど、下肢に発症するケースが多い傾向があります。そして肉離れの原因には、中央部が太いという筋肉の形状も関係があるのでした。
肉離れの原因となる伸張性収縮
筋肉は結合組織の膜に覆われた、強固で壊れにくい構造です。ところが、想定外の強い力や局所的に大きな力が加わることで、丈夫なはずの筋膜が破れたり、避けたりすることがあります。
しかも、筋膜には血管や神経が走っているため、出血や強烈な痛みが同時に発生。この状態がいわゆる「肉離れ」です。肉離れの原因となるのは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する伸張性収縮による動作。とくに、大きな力が不均一にかかるときが危険です。
たとえば、強くジャンプするときには、ひざを伸ばす大腿四頭筋と股関節を伸ばす大殿筋やハムストリングが同時に使われるもの。このとき、ももの前側の大腿四頭筋と比べて、裏側のハムストリングスの筋力が極端に弱いと、ハムストリングスに限界を超えるような伸張性張力がかかって肉離れをおこすのです。
肉離れの原因の1つが筋肉の形状
また、ダッシュしながらの方向転換や切り返し動作のときにも、瞬間的に大きな力がかかるため、やはり肉離れをおこしやすくなります。そのほか、筋肉が疲労していたり、十分に温まっていなかったりすることも肉離れの原因です。
一般的に肉離れは筋肉の中央部より、その両端の筋腱移行部の周囲でおこりやすいとされています。というのも筋肉は通常、中央部で太くなり、両端で細くなっているもの。断面積あたりにかかる力は両端で大きくなります。
このため、筋肉の両端が固定されている状態では、中央部では短縮性収縮がおこり、両端では伸張性収縮が発生。じつは筋肉の形状も肉離れの原因の1つなのでした。
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